片想いの行方
第3章 自習中の恋愛相談
少しの沈黙のあと、ヒメはあたしに視線を戻し、じっと真っ直ぐ見つめてきた。
……っ
この目…
深くて、吸い込まれそうで
ちょっと苦手…
「…協力してやるよ」
ふいに、ヒメが口を開いた。
「……!」
「あいつがお前のものになるように、お前を変えてやる。
その代わり、本気出せよ?
美和のやる気が無いと少しでも俺が判断したら、そっこーおりるから」
教室の中は雑談でうるさくて、あたし達の会話は聞こえていない。
…ドキドキがまた発生する。
思ってもみないヒメからの提案。
協力って…
この男、信じても大丈夫なの…?