片想いの行方
第35章 いつかのお返し
蓮くんと付き合ってから、今日でちょうど1年と3ヶ月。
18歳になった蓮くんとあたしは、3年のクラスも奇跡的に同じで
蓮くんが部活の無い日は、一緒に帰って。
水泳の無いお休みの日は、デートして。
あたしはもう、毎日が夢のように幸せだった。
「……美和」
頭の上で、蓮くんの声が響く。
あたしが顔を上げると
「………ん………」
蓮くんがあたしの顔を引き寄せて
ゆっくりと唇が重なる。
何度も、確かめるように。
甘い甘いキスに痺れるあたしの体は、溶けるように蓮くんにもたれかかった。
「……んっ…………」
そっと唇が離れると
蓮くんは色気爆発の目であたしを見て
優しく微笑んだ。
……胸がドキドキして、苦しいよ……