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片想いの行方

第4章 特別補習


「…香月さぁ」


蓮くんが口を開く。



「いつも図書室の窓から、何見てんの?」




「…………っ!!」



ごほっ…!

思わず飲んでいたジュースを吹き出しそうになった。


「…えっ!?」


「いや、3Fのあの場所って図書室だろ?

気付くといつも香月の姿が見えるから、何やってんのかと思って」



れ、蓮くん気付いてたんだ…!



あたしは焦った。

ど、どうしよう…

何て言おう…

えっとえっと……!



「…あ!じ、実はですね…

水泳部のみなさんの泳ぐ姿が好きで…

わ、私カナヅチだから羨ましくてつい見にいっちゃうんです」


う、うわーん!

苦しい言い訳だー!


カナヅチなのは本当だけど…

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