片想いの行方
第42章 もうひとつの世界
この会社に就職してから、5回目の冬。
来月のボーナスとクリスマス、そして年末需要と、アパレル業界は最も忙しい時期に入っている。
同期で入社した販売員のみんなも、今はほとんどがショップマネージャーになっていて
閉店後も対応に追われる激務が続いていると、この前の同期会で嘆いてた。
本社で生産・発注管理をしている私も、忙しさはピークになっていて
朝30分遅刻しただけで、仕入れ先からのメールが鬼のように届いていた。
…………………………………………
「あ~。 全っ然終わらない」
時計の針が午後の1時をさしたところで
奈々さんが大きく伸びをする。
「美和ちゃん、先にお昼行っちゃってくれる?
私この発注片付けなきゃだから、後でいいわ」
「…じゃあ、すみませんお先に」
縫製工場とのやり取りを終えてキリがよかった私は
奈々さんに促されるまま、ランチバックを持って席を立った。
来月のボーナスとクリスマス、そして年末需要と、アパレル業界は最も忙しい時期に入っている。
同期で入社した販売員のみんなも、今はほとんどがショップマネージャーになっていて
閉店後も対応に追われる激務が続いていると、この前の同期会で嘆いてた。
本社で生産・発注管理をしている私も、忙しさはピークになっていて
朝30分遅刻しただけで、仕入れ先からのメールが鬼のように届いていた。
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「あ~。 全っ然終わらない」
時計の針が午後の1時をさしたところで
奈々さんが大きく伸びをする。
「美和ちゃん、先にお昼行っちゃってくれる?
私この発注片付けなきゃだから、後でいいわ」
「…じゃあ、すみませんお先に」
縫製工場とのやり取りを終えてキリがよかった私は
奈々さんに促されるまま、ランチバックを持って席を立った。