片想いの行方
第46章 朝の7時と、夜の9時
すると
………カシャン!!
「……………!」
一条さんは空のお弁当箱を、私の足元に投げ付けた。
フタが外れてバラバラになったお弁当箱から
黄色い中身が飛び散った。
「……帰れって言ったんだ。
これ以上は体に負担になるから、怒らせないでくれよ。
それに、お前の判断で勝手に時間を変えるのは許さない。
早くても、遅くてもダメだ。
………分かってるだろ?」
投げ付けられた衝撃と彼の低い声に、私は体が硬直して動けない。
「……朝の7時と、夜の9時…
5分前に、必ず下のエントランスで………」
「そうだ。 同じことを何回も言わせるんじゃない」
一条さんはそう言うと、部屋の中へと消えていった。