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片想いの行方

第46章 朝の7時と、夜の9時



「…………………」





散らばったお弁当箱を、かがんで拾い集める。




頭の中全体に、突き刺すような痛みが広がっていた。






全てをランチバッグの中に入れて、またエレベーターの方へ戻ろうとすると





「美和」






私が振り返ると






扉を少し開けて、一条さんが顔を出している。





さっきの剣幕から一変、その顔は笑顔だった。





その笑った表情のまま、彼は言った。











「今日のお昼の卵焼き。
















すっげーマズかった」

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