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片想いの行方

第48章 2人の夜




家からでも十分通える距離だけど、ヒメ今実家にいないんだ。


って27歳になるんだから家出るのも普通かな。


………って!


違う違う、そんなことは後で考えればよくて………



エレベーターを降りて、ビルの外に出ると



ヒメは私の手を掴んだまま、本当に駅とは反対の方向へ歩き出した。



「ま、待ってよ……!私……」


「もう大人なんだし外泊禁止なんてねーだろ」


「……!そ、それは大丈夫だけど」


「安心しろ。

手を出すほど飢えてねーから」




ヒメは歩きながら私の方に振り返る。







「まぁ、お前が抱いてくれっていうなら、遠慮しないけど?」







「……………!!///」




な………!




顔を真っ赤にした私を見て、ヒメはケラケラと笑う。



………もう!

心臓に悪すぎる。

そんな事絶対に言わないから!

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