片想いの行方
第6章 ドキドキする理由
「ヒメってば。
なんか言い方冷たくなかった?
優香さんのこと全然見ないしさー 。態度わるっ」
「…別にそんなことねーよ」
そんなことあるでしょー。
さっきと顔つきが全然違うもん。
「お前に関係ないし」
「まぁ、関係ないけどさー。
でも素敵な人だねー♡
優香さんって何歳なの?
てか、ヒメとどーいう関係?」
「………」
ヒメが、今言った事聞いてたのかとでもいいそうな、冷たい目であたしを見る。
うん、関係ないんだけどさ。
気になるじゃん?
あんな美人な人……しかもさっき優香って呼び捨てにしてたし!
優香さんは姫宮くんって言ってたのに……
ますます気になる!
「別に大したことねーし」
ヒメはぶっきらぼうに言う。
「あいつは、俺の姉貴の友達。
小学校も一緒で、家も近い。
単なる幼馴染みってだけだ」