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片想いの行方

第67章 ☆立場逆転

デスクの上に置いた携帯が鳴る。



「!」



美和だ。

なんてナイスなタイミング。



『ヒメ、今から屋上来れる?』



たった一言だけで拍子抜けしたけど

俺はコートを持って席を立った。




「ちょっとコーヒー買ってきます。
リーダーも飲みます?」

「あぁ、頼む」





………………………………………………





エレベーターでビルの最上階まで上がり、扉を開くと。

照明に照らされたウッドデッキの上で、美和が立っていた。




「ごめんね、急に呼び出して」




美和の口から、白い息が浮かぶ。


茶色に染めた肩までの髪が揺れて、パッツンに揃った前髪の下から、大きな瞳が俺を見つめた。


口角を上げて、微笑んでいる。




「………………」




確かに

この笑顔、たまんねーわ。

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