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片想いの行方

第68章 ☆蓮愛相談室



マンションに着いて、エレベーターに乗る。

腕時計を見ると、既に11時半を過ぎていた。



教祖の教えを呪文のように繰り返しながら、自分の部屋のインターホンを押すと

パタパタと駆け寄ってくる音がして、ドアが開いた。




「お帰りなさい」

「………ただいま」




ドアを広く開けて、美和が出迎える。

部屋着に着替えて、髪は頭の上でひとつに結んでいた。



………なんか

いつになく、すげー緊張するんですけど。



美和はそんな俺に気付く様子も無く、笑顔で部屋の中へと入っていく。




「お疲れ様、遅かったね」

「……悪い、今日中に仕上げなきゃならねーもんがあって」

「いいの、そのつもりだったから。
ゴハン作ってあるよ」

「あぁ、サンキュ」

「あのね、いつものゴハンじゃないんだよ♪」



リビングのドアを開ける前に、美和が口元を押さえて微笑んだ。

よく見ると、なんだかそわそわしてる。



…………?

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