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片想いの行方

第70章 ★完璧な男

去年の年末、ニューヨークの夜。

蓮といっぱい話をして

私の強い希望もあって、もう一度恋人同士になることができた。



離れてた1週間で、蓮の事が本当に好きなんだって気付いたから

離れたくなくて、私からもう一度告白したの。



蓮は私に微笑んで、これからお互いの時間を重ねていこうって、言ってくれた。



だけど………




「そりゃ~そうでしょうね。
あれだけの “ 完璧男 ” が彼氏なら、誰でも不安に思うわよ」

「…………!」




同期は化粧ポーチをハンドバッグにしまいながら、うっとりとした表情で続けた。




「若干27歳にして、総合商社の本社勤務。
仕事は激務だけどその分稼ぎはハンパないし。
そして、息を呑むほどのイイ男!」


「……………」


「水泳で鍛えられた筋肉を隠しつつ、あのモデル体型でしょ。
イケメンなんて言葉じゃ足りない、美しい顔もそう」


「ちょっと、言いすぎ……」




私が口を挟むと、同期は私をじっと見つめる。




「まだあるわよ!

低くてセクシーな声、上品な振る舞い。
それでいて人望も厚くて優しいだなんて………

完璧以外の表現が出来ないわよ」


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