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片想いの行方

第74章 ☆おまけのstory/泥酔

ミラノから戻ったら、真っ先に美和に逢いたくて

家の鍵をそのまま渡しておいて正解だった。



2週間前、この天然悪魔に寸止めされて

1週間前、蓮と彼女の恋愛劇にすっかり感化されて

今の俺の心と体は、どうしようもない程に美和を求めていた。



………あの日

蓮には、電話口で面白かったと告げて茶化したけど


真っ直ぐな想いを言葉にした蓮と
蓮に負けないくらい心の綺麗な彼女の涙


柱の影から一部始終を見ていた俺は、上司がすぐ傍にいる事も忘れて、不覚にも貰い泣きをしそうなくらい感激してしまった。



蓮がまた彼女と寄り添えたこと
その彼女が、蓮を心から愛してること


それを知れたことが、何よりも俺の胸を熱くさせていた。


………なんて、死んでも言わねーけど。



………………………………………



「……んっ…ヒメ……」



美和の体を抱えて、キスをしながらベッドの上に落とす。

美和は顔を赤らめたまま、潤んだ目で俺を見上げた。



「………………」



なに、その誘う目。

ただでさえ抑えてんのに、こっちの余裕奪わないでくれよ。



いつもと違う色っぽい美和。

俺はその体に覆いかぶさって、美和のTシャツの中に手を入れた。

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