テキストサイズ

片想いの行方

第74章 ☆おまけのstory/泥酔

「酔ってないよー♪
ふわふわして、楽しくて、クラクラするの」

「それ、酔ってるっつーんだよ。
どっかで飲んできたのか?」

「ヒメのBAR。
麗子さんと2人っきりで♡」

「………!」



あんのバカ姉貴!

相変わらず入り浸りやがって!



「お前は飲めないんだから、あの魔王のペースに合わせるんじゃねーよ。
ったく、あいつもモデルって自覚あんのか……」

「ヒメ、だからダメだってば」



舌打ちしながら再び動かした俺の手を、美和は両手で挟みピタッと止めた。

………っておい。



「……この前の理由は使えねーぞ。
もう終わってんだろ」

「うん」

「じゃあこの手離せよ」

「嫌っ」



あーもーなんなんだよ!

めんどくせーなこの酔っ払い!

この下着は俺の為に買ったっつったくせに。

いいからさっさと抱かせろ!



「じゃあなに?」

「自信無くしちゃったの」

「…………は?」



イラつく俺の目をじっと見て、美和は低い声で言った。



「ヒメが前の会社に居た時の話、麗子さんがいっぱい教えてくれたの」


「………………!」


「麗子さんのモデルのお友達とか、芸能人とかまで、みんなヒメの虜だったって。

ヒメの周りには、常に綺麗な人がいたんだってね。

すごいなぁ、さすがイケメン」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ