片想いの行方
第74章 ☆おまけのstory/泥酔
…………聞けるか!!
さっきから酔っ払ってるとはいえ、限度ってもんがあるだろ!
とイライラしつつも
空港で話した蓮との電話内容を、即頭の中でリピートする。
“ ちゃんと言葉にして
相手に伝えないといけないんだよ ”
「……………」
はぁ……結局それか。
年末に一度伝えたのに、まだ言わなきゃいけねーの?
ずっと本当の想いに蓋をして生きてきた俺にとっては
それを言葉にするって、すげー苦手。
適当に女を口説くなら、いくらでも出来るのに。
「ヒメー?」
美和はまた何故か笑顔に戻ってる。
……ほんと俺、振り回されっぱなし。
でもまぁ……今こいつは酔ってるし……
「美和」
俺は座ったまま、美和の肩を抱き寄せた。