pure love
第5章 兆候?
生まれて初めて全速力で走り、
ガシッ
平野の手からボールを奪う。
「高杉くん、カッコイイ‼︎ 」
「蓮、行けー‼︎ 」
歓声を掻き分けて、ゴールリング目指してドリブルする。
(ヤバイな……)
既に息は上がり、胸に激痛が走る。
「蓮‼︎ 」
上擦った雅也の声に、身の危険を感じて振り返れば、
まるでタックルでも仕掛けてくるかのような動きの平野が真後ろに迫っていた。
「………っ‼︎ 」
鈍った身体でどうにか平野を交わす。
でも、その隙にボールは平野の元へと奪われていた。
膝を曲げた平野がリングに向けて放ったボールを、右手で弾いてこちらへ引き寄せる。
冷や汗がすごい。
異常を報せるような激しい心音に、タイムリミットが近い事を知る。
どうにか身体が持つ間に、3点目を取りたい。
「蓮くん‼︎ 」
悲痛な凛の声が、耳に響いた。
ガシッ
平野の手からボールを奪う。
「高杉くん、カッコイイ‼︎ 」
「蓮、行けー‼︎ 」
歓声を掻き分けて、ゴールリング目指してドリブルする。
(ヤバイな……)
既に息は上がり、胸に激痛が走る。
「蓮‼︎ 」
上擦った雅也の声に、身の危険を感じて振り返れば、
まるでタックルでも仕掛けてくるかのような動きの平野が真後ろに迫っていた。
「………っ‼︎ 」
鈍った身体でどうにか平野を交わす。
でも、その隙にボールは平野の元へと奪われていた。
膝を曲げた平野がリングに向けて放ったボールを、右手で弾いてこちらへ引き寄せる。
冷や汗がすごい。
異常を報せるような激しい心音に、タイムリミットが近い事を知る。
どうにか身体が持つ間に、3点目を取りたい。
「蓮くん‼︎ 」
悲痛な凛の声が、耳に響いた。