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pure love

第1章 出逢?

パタパタとハタキ掛けをする凛。
気付けば俺は、凛を目で追っていた。

「よしっ! 蓮くん、ハタキ掛け終わったよぉ」

クルッと凛が振り返った時、ハタキの先が傍にあった壺に触れた。


「あ─────…」

「凛っ…危ないっ‼︎」


凛の真横で落ちていく壺を見た瞬間、俺の身体は勝手に動いていた。

凛の腕を引き、自分の胸の中へ抱き止める。


ゴ───ン‼︎
床に転がった壺は鈍い音を響かせ、床に穴を開けた。


同時に息を飲んだのがわかる。

こんなのが当たったら大怪我してたって……。

バクバクとどちらのものかわからない大きな心音が互いに伝わる。


「お前っ…掃除してんの? 散らかしてんの?」

小さな子供みたいに泣くのを堪えている凛の顔を見ていたら、俺は込み上げる笑いを堪えられなかった。


「壺だけに、ツボにハマった?」

「はっ…? 馬鹿だろ」


年甲斐もなく、笑い転げる俺。

こんなに笑ったの初めてかも。

なんだろ、凛といるとすげー楽しい。

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