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pure love

第1章 出逢?

「…くんっ…蓮くん…蓮くんっ!」

「へ…」

ユサユサと身体を揺さぶられてハッとした。

目の前には、心配そうに俺を見つめる凛。

バッチリと目が合った瞬間、カッとまた頬が熱くなった。


「大丈夫? お湯沸かしたけど、何飲む?」

言われていた場所の掃除も終わり、俺と凛は食堂へと来ていた。

昼は弁当持参だし、夕食の支度にまだ早いため、食堂も調理室も誰もいない。

(……2人きり……)

今までだって2人きりだったのに、そう意識するとまた心臓が速まっていく。


「コーヒー飲める? お砂糖は?」

「あ…コーヒーでいいよ。砂糖はいらない」

普段コーヒーなんて飲まない。飲んでも甘いカフェオレとか。

なのに、凛に聞かれた俺はカッコつけてそう答えていた。


「蓮くん、ブラック飲めるの⁈ 大人だねぇ」

感心したように俺を見る凛。

思わず顔がにやける。

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