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pure love

第8章 相愛

でも─────…

(ヤバイ……ハシャぎ過ぎた……)


疲れからか、冷や汗が止まらなくなってる。

乱れる呼吸に気付かれたくなくて必死に平静を装えば、呼吸の仕方がわからなくなって余計に苦しくなる。


(まだ…イケる……)

痛みはない。

まだ発作の手前だ。

まだ…大丈夫……

自分に言い聞かせ、フラつく身体でどうにか踏ん張る。



「れーん、お前、場所取りして来い」

「は?」

「ハイ、ビニールシート」


食べ物を買って場所取りしようと話がまとまれば、

奏は俺に有無を言わせず、ビニールシートを渡す。


─────正直助かった。


わかっててやったんだろうな、奏の奴。


1人フラフラと人混みから離れ、空いてる一角にビニールシートを敷く。


大きく息を吐いて、シートの上に寝転ぶ。

瞼が…身体が…重い……。





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