テキストサイズ

pure love

第8章 相愛

─────…

「蓮! れーん!」

聞き慣れたバカデカイ声にハッとして目を覚ます。


「お前なぁ、寝る前にこの場所を連絡しろ」

探し回ったんだぞ、と言いながら、夜店で買った大荷物を下ろす奏。


「悪ぃ…」

ゆっくり起き上がった俺の横に、凛が座った。


「……大丈夫?」

小声で聞いてくれるのは、凛の優しさなんだろうな。


「うん、大丈夫」

安心させるように笑顔を作る。


「何回電話しても出ねぇと思ったら爆睡かよ?」

紘平が冗談めかしていうから、適当に笑って返せば、

「ホントに爆睡してただけか?」

その後ろから、眉を顰めた雅也が俺を見る。


─────バスケで倒れた時、真っ先に俺に駆け寄ったのは雅也だ。

「……ちょっと来い!」

すげー力で腕を引かれ、少し離れた所へと連れて来られる。


「何だよ? こんな所連れてきて告白? 俺、男に興味は…」

「ふざけてる場合かよ⁈ 」

思い切りふざけて誤魔化そうとしたけど、雅也の怒鳴り声に遮られる。



ストーリーメニュー

TOPTOPへ