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pure love

第8章 相愛

グイッ

思わず、

繋いだ手を強く引いていた。


「わっ⁈ 」

バランスを崩し、凛が俺の胸へと倒れ込む。


ドクドクと煩く騒ぐ心臓の音…

凛にも聞こえてんじゃないのかな?


モゾッ…

腕の中の凛が動いて、俺を真っ直ぐに見上げた。


─────ドキン!

一々煩いな、俺の心臓。

でも、俺を見上げる凛の顔…堪んなく可愛い……。


「蓮……」

息を飲み黙り込んだ俺に、凛は切なげに眉を寄せた。


「れ…ん……ずっと…一緒にいてね」


ギュッ…

背中に回された凛の腕に力が篭る。


「大人になっても……おばあちゃんになっても……だよ?」

「─────…っ」


俺の胸へと耳を付ける凛。

それが…

何を意味するのか……

嫌でも気付く。


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