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pure love

第10章 願い

「大丈夫だって。凌太先生、無理言って付き合ってくれてありがとう。おかげでこんな楽しい夏休みが過ごせた」


─────あれ?

凌太先生、目を見開いて固まってる。


「何?」

「あ、いや……なんか、蓮が素直だと調子狂うな」

「何だよ、それ!」

人がせっかく素直に御礼を言ったってのに!


「あ、いや、悪い悪い。

俺は無理なんかしてないし、無理も出来る健康体だからな。お前は無理するなよ」


ガシガシと、いつものように頭を撫でる凌太先生。

だーかーら、セットしてんのに乱すなよ!


「昼間たっぷり寝たから、今夜は頑張れそうなんだよね」

意地悪く笑って見せれば、凌太先生の顔からスーッと笑顔が消える。

─────怖っ!


「手ェ出すなよ、俺の大事な娘に…指一本触れるなよ!」

凌太先生の真顔の圧力すげー怖っ!


「ゆゆゆゆ指くらいは、挿れてもいいじゃん⁈ 」


─────間違えた。

”挿れる” んじゃなくて、”触れる” だ。

瞬間、凌太先生からブワッと発せられた黒い気は…間違いなく ”殺気” だ……。


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