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pure love

第11章 【最終章】未来 〜side 凛〜

私の意思なんてお構いなしに、口は勝手に動く。


「美姫が最期に聞いたのは凌太の声だったの。

”美姫が生まれ変わった時には、こんな病気は不治の病なんかじゃないから”

”美姫も、美姫と同じ病気の人も、絶対に助ける”

そう、言ったわ」


美姫さんが、私の瞳を通じてお父さんを見つめる。


美姫さんから私へと流れ込んで来た熱い気持ち…

蓮を想う時の気持ちに似てる…。


美姫さんは、お父さんの事が好きだったんだ……。


「もう逝かなきゃ…」

美姫さんが小さく呟く。


「お姉ちゃん⁈ 」

縋るようなお母さんの瞳。


美姫さんは、お母さんの事もすごく大切に思っていたんだ……。

その心は、温かな感情に溢れていた。



「美優……蓮くんは凌太が絶対助けてくれる。だから、凛にも心配するなって、そう言ってあげて」


その言葉を最後に、私の中の何かが、スッと抜けた感覚がした。

同時に、身体中の力が抜けていく。


「凛? 凛!」

お母さんの声が遠ざかり、

私の意識も遠ざかっていった。


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