テキストサイズ

pure love

第11章 【最終章】未来 〜side 凛〜

「目が覚めてから今日で1ヶ月だね」
 
蓮が入院して2ヶ月以上経ってる事になる。


「……蓮のいない学校なんて、楽しくないよ……」

文化祭に向けて浮き足立つ学校も、

蓮が居なきゃ楽しいなんて感じられない。


再び抱き着いた私を、蓮はギューっと抱き締め返してくれた。


「もうじき文化祭か……俺も皆と一緒にはしゃぎたかったな」

そう言って、儚げに笑う蓮が消えてしまいそうで…

「─────蓮‼︎ 」

私は、苦しいくらいキツく蓮に抱き着いた。


蓮は目の前にいるのに…

体温を感じる、生きているのに…


突然消えてしまうんじゃないかって、不安で仕方ないんだ。


検査結果は悪くない。

でも、前だってそう言ってたよね?

またいきなりあんな事になったら……


隠すことなく、蓮に不安をぶつけていた毎日。

だから…だよね?

ある日、

「聞いて欲しい事があるんだ」

神妙な顔をした蓮が言ったんだ。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ