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pure love

第12章 短編・番外編【第一章・大好きな人】

あれから何年も経つけれど、幸いにも凛の発病は薬で抑えられている。

激しい運動はさせられないけど、凛は普通の生活が送れている。


不安は拭えない。

でも、大丈夫だって…

凌太なら、凛を助けてくれるってそう思ってた。


─────のに…


ガシッ

「うわぁっ⁈ 」

ズカズカと凌太に近付き、その身体を無理矢理こちらへ向かせれば、凌太の口から驚いたような声が出た。


「なっ⁉︎ 美優? どうした?」

椅子から半分落ち掛けた身体を立て直しながら、凌太はいつもの優しい笑顔を私に向ける。


その、笑顔が…

私の涙腺を崩壊させた。


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