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pure love

第2章 嫉妬?

「凛!」

俺と凛の後ろから、凛へと掛けられた声。

声がした方を見て、凛の顔が一瞬だけ引き攣った。


「凛、お風呂上がりか? 色っぽいな」

凛に声を掛けたそいつは、俺の方をチラリと見ると、凛の肩を抱き歩き出す。


「……誰?」

誰にともなく、俺の口から零れた疑問を、

「なんだよ、やっぱり凛ちゃんが気になんの〜?」

奏が拾うから、俺の眉間にはイライラを表したかのように深く皺が寄る。


「……誰だよ?」

絞り出した声は、思った以上に低くて、自分でも驚いた。


「あー、隣のクラスの平野司[ひらの つかさ]だよ。凛ちゃん狙いの1人」

………凛狙い……。
奏の言葉が、俺の心に重たくのしかかる。


「……凛てそんなにモテるんだ?」

「あの容姿だぞ⁈ 当たり前だろ! 他にも狙ってるヤツは山程いる」


凛にベタベタ触れる平野。

気付けば俺は、平野を睨み付けていた。

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