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pure love

第12章 短編・番外編【第一章・大好きな人】

凌太に気付いて欲しくてあんな事した訳じゃないのに…

それが悲しくて泣いてる訳じゃないのに…


本当は、私の心の中なんてお見通しのくせにとぼける凌太が腹立たしくて、

「わかってる癖に! バカ!」

ボカボカとその背をグーで叩いた。


「いてて…ごめんごめん。

また、不安になってたんだろ? 凛の事。

大丈夫だって言ってんのになぁ……」


ほら、気付いてる!

凌太が真剣に何かを見てると、凛の身体に何か起こるんじゃないかって心配になるんだ。


「大丈夫だよ。凛は合う薬が見つかって、発症はちゃんと抑えられてる」

優しくて穏やかな声に、私の心も落ち着いていく。


「じゃあ、何であんな真剣な顔してたの? 思い出に浸ってる顔じゃなかったよ?」

私の言葉に、

「やっぱ美優は俺のことよく見てるなぁ!俺のこと、すげー好きだろ?俺は美優がすげー好き!」

テンションが急上昇した凌太は、ドサッと私をベッドへと押し倒した。


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