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pure love

第12章 短編・番外編【第一章・大好きな人】

「凛と同じ歳で…」

真剣味を帯びた凌太の声に、私は慌てて布団から顔を出した。


「凛と同じ歳で、同じ高校を目指している男の子がいてさ…」

チラッとパソコンを見た凌太。

きっと、さっき言ってた昔馴染みの病院からのメールの事なんだろう。


「凛を盗られないか心配してたの?」

「……っ……」

グッと眉間に皺を寄せた凌太。

どうやら図星みたい。


「美姫と…同じ病気なんだ……」

「え……」

久しぶりに聞いた姉の名前。

こんな話で聞きたくなかったな。


姉と同じように生まれつきその病に苦しんできたその男の子。

本人やその家族の辛さを思うと胸が痛い。


「うちの病院に転院してくる」

「……そうなんだ」

「うん。絶対、助ける」

姉とそう約束したのだと、いつか凌太が言っていた。

こんな病気、なくしてやるって…


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