テキストサイズ

pure love

第12章 短編・番外編【第一章・大好きな人】

「同じ病気に、同じ歳で、同じ高校……そいつと凛、恋に落ちる気がする」


シリアスな雰囲気をぶち破って呟かれた言葉に、

「ふふっ、まさか!」

答えながらも笑いが止まらない。


「いや…こういう時の父親の勘は当たる」

神妙な表情の凌太。

娘は凛一人だから可愛いのはわかるけどね。


「子供たちはいつか巣立って行くものだよ」

「……いやだ」


いやだって…

いい加減、子離れしてよ……


「子供たちは巣立っても、私は凌太の隣にいるからね」

不貞腐れたように突き出された凌太の唇に、そっと唇を重ねる。

一瞬 目を見開いた凌太だけど、すぐに目を細め、キスに応えてくれる。


「約束」

「ん?」

「俺から離れないって、約束して」


5歳も年上なのに可愛い凌太に、

「うん、約束する」

唇を合わせて約束をした。


ストーリーメニュー

TOPTOPへ