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pure love

第2章 嫉妬?

ポロリと零れた本音を誤魔化すように、慌てて話題を変える。

「そういえばさ、凛は何で不参加なの?」

俺の思いつきの質問に、凛の顔が曇った。

やべ…聞いたらまずかったか?


「えっと…病気」

質問を間違えたと焦る俺に、返された凛の言葉は思いもよらないもので目を瞠った。

「……病気って?」

思わず親近感を抱き、また口から余計な言葉が滑り落ちる。

「うん……」
言い淀む凛。


「ごめん!」
俺は慌てて頭を下げた。


「え?」

「言いたくない事もあるよな」

「え? あ…うん……ごめんね」

こっちが謝ってるのに、何故か凛まで謝ってる。

そんな状況に笑みが零れる。

「そういえばさ…」

つられて笑ってくれた凛に、先程とは全く関係のない話を振る。


本音を言えば、凛の病気の事が心配だし聞きたい。

でも、目の前の眩しいくらいの凛の笑顔を曇らせたくなくて、俺はそのまま話題を変え、凛とふざけ合っていた。

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