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pure love

第3章 初恋?

─────あんな事、聞いてもいいのか?


でも、もしかしたら発作と関係あるかもしれないし…

うーん…と唸りながら考え込む俺に、凌太先生の眉間には心配そうなシワが寄る。


「あ、いつもの発作は起きなかったんだ……けど」

「けど?」


う…あの、何とも言いにくい気持ちを言葉にする…のか。

なんか、恥ずかしい……。


「なんつーか……発作とは違う痛み? こう…胸がギューって掴まれるみたいに痛くて…その…妙に切ない感じ?」

発作の時みたいに苦しくて辛い痛みじゃなくて、どこか甘くて心が満たされてくみたいな痛み?

うん、やっぱり言葉にするのは難しい……。


「それは1人の子限定で?」

「え?」

凌太先生に言われて、思い返す。


あれは…

そうだ、あの痛みが起きるのは…


凛……


凛の前でだけ、だ。


「そうかも。そいつが近くにいる時だけそうなる」

顔を赤くして俯いた俺。

その頭に、大きな手が乗せられた。


「恋の病…だな」

「はっ⁈ 」


─────恋⁈

……恋の病⁈


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