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pure love

第3章 初恋?

俺と凛のベッドの間に置かれた検査の機械が、安定した音を奏でている。

並べられた2つのベッドに寝ながら、2人きりになった検査室で、俺と凛はたわいもない話を楽しんだ。


1人での検査は退屈で苦痛。

でも、隣に凛がいるとあっという間だ。

チラリと時計に目をやれば、多分後5分くらいで検査も終わる。


フーッと一息吐き出し、俺はずっと引っ掛かっていた事を思い切って言葉にした。


「なぁ……凛の病気って……」

合宿の時に山登りを見学する理由を聞いたら、凛は”病気”と言ったきり黙り込んでしまった。

もしかしたら、またあの時みたく黙り込んでしまうかもしれない。


でも、

「うん、多分蓮くんと同じだね」

意外にもあっさりと、凛はそう答えた。



「……どの…ッ…くらい?」


俺と同じ病気の奴に会うのは、凛で2人目だ。
1人目のあいつはもう……。


凛は…っ

俺は、凛に死んで欲しくない。

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