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pure love

第3章 初恋?

「…蓮…っ…くん⁈ 大丈夫? どこか痛いの? 苦しいの? 泣きそうな顔してるよ?」


どんな顔をしていたのか…

縋るような俺の言葉に顔を上げた凛の瞳は、驚きに見開いていた。



「ごめん…っ…身体は…何ともない」

パッと顔を背け、気持ちを整える。


俺と同じように凛も発作に苦しんでたのかとか、

俺と同じように凛も命の期限を言い渡された事があるのかとか、

俺と同じように凛も他人を遠ざけて居たのかとか、


俺と同じように…

凛も、

恋愛を避けて来たのかとか……


いろいろ考え過ぎて、俺は何故か泣きそうになっていた。



「あっ…あのねっ……私のお母さんのお姉さんが生まれた時からこの病気だったの。

それで、遺伝的なものがあるからって定期的に検査を受けてて……兄と弟は何ともなかったんだけどね、

私は…気になるところがあるからって……」


凛の言葉に、ハッとして振り返った。

「でもまだ発症はしてないみたいで……予防の為にお薬飲んだり、定期的に検査したりね……」


目に涙を溜めて、声を震わせる凛。

こんな話、したくなかったんだな。

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