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pure love

第4章 距離

顔が熱い。

頭が混乱する。


今より体力をつけなきゃ、キスより先は勧められないって凌太先生も言ってた。


凛に触れたい…

そう思った事は何度もある。

抑えきれずに、凛の手を取った事もある。

それ以上の事に想像を巡らせる事もある。


でも…


(そもそも、凛は運動とかしても平気なのかよ?)


発症はしてないけど、良くない兆候があるって言ってた。

山登り合宿だって、そのせいで休んだんだろう。

凛の体調を思いながら、気付けば体育館の方まで歩いて来ていた。


昼休みになれば生徒で溢れかえる体育館も、まだ皆が昼食中だからひと気は少ない。

そんな中に、今だに俺の頭の中を埋め尽くすそいつが居たんだ。


「凛……?」

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