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神様の独り言

第7章 迷羊は知識を拾う


朝食の準備が出来たと、酒井が部屋に来るまで…



二人は朝日が昇るのを眺め…


一緒にシャワーを浴びた…





別室に準備された朝食は…相変わらず豪華で目移りしてしまうが…


少食の二人にはお粥やトースト1枚で十分腹は膨れた…



『酒井…いつもこんなに準備しなくていいのに…食べられないわ』



『ご安心ください…残しても我々で処理しますから』




手話で会話する二人を羨ましそうに見るハキは、テーブルの下で健気に指を曲げて…二人を真似てみた…



ハキは、独自で読唇術を身に付けてはいたが…


早口や感情を乗せられると混乱してしまう節があった…


汚い言葉で罵りあう…酒女と金男の喧嘩を読み取りたくないと言う自己防衛の一瞬だったに違いないが…



それが仇となり…


普段でも感情を乗せて話されると…唇が読めなくなってしまう…



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