神様の独り言
第7章 迷羊は知識を拾う
少しやり方を教えると、ハキはすぐにコツを掴み勉強をし始める
酒井は、他の仕事があるといい…書庫を一旦はなれた――――――…
ハキは、教材を前に…小学1年の問題を解き始める…
生まれて初めての勉強にハキは、無心で取り組んだ…
その頃…酒井は―――――…
道子とハキの部屋に戻り…
テレビの後ろを入念に見直していた―――――――…
そして、あるものを見つけ取り外す…
テレビのコンセントに必要のない…蛸足用コンセント…
酒井は、コンセントを…そっと分解してみる――…
中には小型のマイク
指で摘まみ…コードを抜くと…
酒井の手にしていた盗聴による乱れた波形がプッと消えた―――…
だが…まだ微かに波形は動いている…
「はぁ…まだ…ありますね」
酒井は、波形器を手に部屋を探索しはじめた…
最近…増えてきている――…
酒井は、使用人の見直しを頭におきながら―――――…
最悪の事態を覚悟していた…