神様の独り言
第7章 迷羊は知識を拾う
時を同じくして―――…
道子は、譲り受けた会社の1つに呼ばれていた…
義理父から譲り受けた会社は、すでに別の者に全て任せ…
自分は株だけを保有する…若くして隠居生活状態を続けていた…
「道子様…お呼びだてして申し訳ございません」
社長が頭を深々と下げると…
幹部社員も次々と頭を下げる―――――…
その中には何故か頭を下げない者がちらほら…
社長は、その者達の無礼な振る舞いに冷や汗を流すが…道子は、気にもしなかった――――――…
『私に…ビジネスの話は無理ですよ?』
道子が、手話で話すと…
手話通訳が社長に耳打ちをする―――――…
「はい…我々は、道子様から全てを任されておりますから…そこの所は承知しております……ですが…大株主として助言をもらわないと……いけなくなりまして」
道子は、大きな会議室で行われている幹部社内会議の様子にため息をつく――――…
『――――…解りました、お話を聞きましょう――…』
道子は、諦めたように…準備された椅子に腰をおろした…