神様の独り言
第9章 迷羊は神を知る
「―――――“怖くない”…“ボク”?男性…?」
道子は、額を押し付け苦しそうにする彼女の肩を優しく撫でた―――――…
「ごめんなさいね…怖いわよね――――…」
「いえ!!道子様の声が怖いわけないじゃないですか!!
心地よく…解放された気分です!!
今まで…胃の奥を…誰かが掴んでいる様な違和感がズーッとあったんです!!
今は、幸せの中にいて!!フワフワしています!」
彼女は、涙を流しながら…道子を見上げると…嬉し泣きをし始めた…
「――――そう…よかったわ」
道子は、彼女に微笑み労った――――――…
すると、彼女は…自らの爪で耳を掻きむしり始めた!!
バリザリ!!グジュザ……
爪で皮膚を剥がす…鈍く低い音に…道子は、その手を制止させるようにそっと手を重ねた…