神様の独り言
第10章 迷羊は神の影を知る
老婆だった女性は――――…
ハキの目の前でどんどん美しい本来の姿に戻っていく――――――…
「あ…そうそう…
どうして私が…時田 義和の一生を知ってるか?って質問だったわね―――――…
その…犯され続けて時田の子を身籠ったのは…私の母だからよ――――――…
一ヶ月も帰って来ない母を…
村人達に探させたのも…私…
で――――…母は、子供を生んで…
自殺したわ――――――…
母は、生みたくなかったのに…村の巫女を守るためと…村の住人が…無理やり生ませた…
それが……道子よ…」
ハキは、女性の雰囲気に……背筋が凍る―――――…
『貴女…は―――――』
ハキは、スマホの画面を女性に見せながら…後退りする…
「―――――…初めまして…
時田 道子の姉…兼、母をしていました…
“泉イズミ”です――――…」
ハキは、本能的に…ヤバイ!!と感じ―――――…
時田家の別荘に向かおうと…振り替える!!
「――――――!?」
しかし、振り返り……唖然とする…
時田家の大きな別荘から…
黒い煙がモクモクと立ち上ぼり!
火災の初期のくすぶりをみせていた!!
「!!う゛んが!」