神様の独り言
第12章 神様は迷羊に救われる
酒井は、目の前の女性を…
道子ではなく…
泉と呼ぶ―――――――…
「――――――いつから…
いつから気がついていらしたの?」
後退りする泉に…酒井は、少し悔しそうに後ろを気にする…
「違和感は…最初からございました…
しかし…道子様の…メッセージで…目が覚めました…」
酒井は、グッと足を踏みしめ…
車椅子に座る人物を身で隠す!!
「――――――こちらの方は…裕太様ではございませんね―――――――…」
酒井は、車椅子の人物の耳にかかっているヘッドフォンを優しく外してやる――――…
と…そこには…
綺麗な形の耳が現れた―――…
「―――――道子様…ご無事で何より…」
なんと…車椅子に座っていたのは…
髪を短く切られ……ハキのヘッドフォンを付けられた道子だった――――――…