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神様の独り言

第3章 神様は立ち止まる


少年は…道子の唇の動きをジッと見つめ――――――…



自分の耳を触る―――――…




だが…




そこには耳が…無い―――…





道子は、少年と共にソファに座ると…



安心させるように…少年を抱き締めた…






「―――――ハキ…もう…大丈夫よ」






抱き締め…耳元で囁くが…




道子の声は…少年には…聞こえない…





少年は……



両耳が無い状態で生まれてきた……



奇形児……




音と言う概念が…無い…




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