神様の独り言
第5章 神様は朝日を掴む
その日…道子は、ずいぶん早く目が覚めた…
まだ、空は暗いが…根元の空は…淡く…光の先端をとらえていた…
明るくなる…兆候…
道子は、いてもたってもいられず!!
部屋を飛び出した!!
朝になる前の…
家々の輪郭を楽しんだり…
公園の異様な雰囲気…歩道橋の艶かしさ…
電柱の…凛々しさ――――…
道子は、始まる世界を散歩した―――――――…
と――――…少し高台の公園に出ると―――――――…
少年が…
ボーッと…朝日を待っていた…
ダブダブのTシャツ…
グダグダな…ズボン…
ボサボサな髪は長く…雑に…色々隠している様に見えた…
道子は…彼の後ろに近づく――…
が―――――…彼は気がつかない…
ガザッと…物音を立てて隣に立ってみたが…
少年は…道子に気がつくことは無かった…