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♢Fallen Angel♢

第1章 APPETIZER

猫足の椅子に浅く座る華奢な脚を肘掛けに乗せるように開き、腰のリボンを解いて肌を露わにしていく。
膝に唇が触れ、甘く噛むと太股をなぞるように舌が這う。
陰部に頭が埋もれ、ゆっくりと執拗に舌先がなぞり、音をたてて何度も吹いつくと指先が触れ
「こんなに濡らして…溢れてきたよ。蓮(れん)は舐められるのほんと好きだね」
楽しそうに呟く声に、恥ずかしさと体の奥が痺れるような快楽に溺れ、甘い声が 漏れる。
指先の浸食を許し、埋もれる柔らかな髪を指先に絡めて強請るように撫でていると、突然の着信音に体が反応する。
テーブルに置いたままの携帯が忙しなく震える。
ディスプレイには男の名前…
「携帯、取って」
名残惜しいようにゆっくりと唇が離れると、面倒臭そうに手渡され
「…もしもし?」
電話に出るとまた直ぐに唇が触れて舌が這いだし、まるで嫉妬でもしているかのように深く浸食した指先が激しく掻き回す。
『蓮どうかした?何か声が辛そうだけど 大丈夫?』
「…大丈夫だよ。少し…お腹が痛くて…でも…薬飲んだから…治まると思うよ?」
零れそうになる甘い声に耐えて言葉を選ぶ。
『ならいいんだけど…無理しなくていいんだよ?約束なら他の日でも…』
ベルトが外れウォレットチェーンの落ちる鈍い音がして
「…だめっ」
埋もれる頭を押しのけ、慌てて脚を閉じた。
『蓮?』
「あ…今日の約束楽しみにしてたんだもん 。早く会いたいよ」
言葉とは裏腹に背中に冷や汗が滴る。
『そっか。無理するなよ?』
「うん…ありがと。また後で電話するね」
電話を終えて隣を見ると天井を仰ぎ、三人掛けの大きなソファーにうなだれている。
タイトな体を睨みつけ、覆うように上に乗ると
「さっき何しようとしたの?電話中だったのにあんなに激しく…」
腰に手をまわして
「だっていっぱい濡れてたよ?本当は欲しかったんじゃないの?早く続きしよ?」
悪びれる様子もなく、透けるほど薄いベビードール越しに指先で大きな胸の膨らみをなぞる。
「…だめ。悪い子だからおあずけだよ」
指先を払うと引き寄せられ小さく唇が重なる。
「もう…怒ってるのに」
「蓮の怒った顔、可愛い」
無邪気な笑顔を向け掌が頬を挟む
「駿(しゅん)のバカ…」
小さく重なる唇はより深くなり、絡まる舌に溺れ甘い吐息が漏れる。

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