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星光学園物語 -性行為認知校の実情-

第6章 傲慢の堕落

「先生?」
「もう、止めましょう。敵が大きすぎる」


 もう訴えでる事は諦めるしかない。
 それまでなんとか保っていた心が崩れそうになる。


 これから一年、どうやって乗り切ればいいのか。
 もう、そんな事を考えていた。



「先生……」


 前田君が私を後ろから抱き締める。
 その温もりが堕ちかけた私の心を掬いあげた。


「前田君?」
「宮本先生のそんな顔見たくない」


 前田君の腕に力が籠っているのが分かる。
 私が堕ちないように必死に支えてくれている、そんな感じ。


「先生、俺、先生の頑張る姿、好きだよ。この一週間傍にいたのは頼まれたからだけじゃない。それがどういう意味か分かってくれるよね?」


 私は振り返って前田君の顔を見る。
 真剣な前田君の表情に私は見惚れてしまった。

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