恋密度〜官能・従兄妹編
第2章 蒼い果実
今日は近くの神社の縁日祭の日だった。ささやかでは在るけど、河原沿いには結構な数の露店が並び花火も5千発くらいは打ち上げられる。
的場クンはそのお誘いに来てくれた。
「お祭り?いいよ、何時に行く?」
「ほんと?…じゃあ、六時に迎えに来るから!!」
的場クンは嬉しそうに言って、アタシの後ろの方に軽く会釈をすると自転車で帰って行った。
アタシは的場クンが会釈した方を振り返る。
「──…クラスメート?」
「ぅぅん…同じ委員会の
子だよ」
「そうか…委員会か……」
そう呟いたお兄ちゃんの表情は少し強張っていたようにアタシには見えた気がした…
勉強を早目に切り上げ、祭りに行くためにアタシはお母さんに浴衣を着せてもらう。
「あんまりあちこちに座って汚しちゃ駄目よ!!」
「わかってるって」
そして、玄関の方から迎えに来た的場クンの声がした。
お兄ちゃんは庭先で相変わらず携帯で何か話しをしている。時折、困ったように額に手をあてため息を吐いたり…一つ一つの動作もなんだか大人びて見えた。
「……じゃあ、お母さん行ってくるから!」
忙しそうなお兄ちゃんにはあえて何も言わずに玄関を出た。
的場クンはそのお誘いに来てくれた。
「お祭り?いいよ、何時に行く?」
「ほんと?…じゃあ、六時に迎えに来るから!!」
的場クンは嬉しそうに言って、アタシの後ろの方に軽く会釈をすると自転車で帰って行った。
アタシは的場クンが会釈した方を振り返る。
「──…クラスメート?」
「ぅぅん…同じ委員会の
子だよ」
「そうか…委員会か……」
そう呟いたお兄ちゃんの表情は少し強張っていたようにアタシには見えた気がした…
勉強を早目に切り上げ、祭りに行くためにアタシはお母さんに浴衣を着せてもらう。
「あんまりあちこちに座って汚しちゃ駄目よ!!」
「わかってるって」
そして、玄関の方から迎えに来た的場クンの声がした。
お兄ちゃんは庭先で相変わらず携帯で何か話しをしている。時折、困ったように額に手をあてため息を吐いたり…一つ一つの動作もなんだか大人びて見えた。
「……じゃあ、お母さん行ってくるから!」
忙しそうなお兄ちゃんにはあえて何も言わずに玄関を出た。