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12cm~越えられない距離~

第13章 認めなさい!!~晶side~

二人を追いかけて教室から出ようとすると、廊下から真央の叫び声が聞こえた。

え?

廊下に出て、二人を見て…

ドクン!!と心臓が音をたてた。

繚が真央を抱き締めてる!?

何で!?……あれ?

よく見たら、抱き締めてるんじゃなくて…抱き止めてる?

「大丈夫?」

繚の体勢が段々前屈みになるのが分かって、思わず声をかける。

真央がちゃんと足を着けば体勢保てるのに…どうしちゃったんだろう?

「繚、私が支えるから。手、離しても大丈夫だよ」

繚の肩を叩き、真央の手を取った。

ぐいっと手を引いて、真央の体勢を立て直す。

「どうかしたの?」

「あ…ううん。何でも…」

真央が小さく首を振ると、どこからかバタバタと足音が近付いてきて、ノブちゃんが真央に声をかけた。

「真央ちゃん、どうかした?」

「別にィ~。大丈夫だよ」

真央はにっこり笑って返すと、

「さっ、じゃあ部活行こうか!!アキ、行こっ」

わざとらしいくらい明るい声で、私の手を引っ張って歩き出す。

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