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12cm~越えられない距離~

第13章 認めなさい!!~晶side~

部室から体育館へ向かっていると

「あれ?繚平くん?」

真央が指差した方向を見ると

「…何で!?」

繚が女の子に囲まれてる。

「あれ?紗世ちゃん?」

「あの子達…っ!!」

私のファンだって応援してくれてるのはありがたい。

だけど、たまに熱が入りすぎてか、試合終わりに観客と揉めたりするみたいで、対応に困ることのある子達だ。

繚に彼女たちが何を言っているのか分からないけど、多分、私がらみの話で…

嫌な予感がする。

急いで繚と彼女たちのいる場所まで行くと、

「何してるの!?」

私の声に驚いて、四人ともこちらを向いた。

「アキ様!!」

紗世に向かって話しかける。

「繚に何か用なの?」

真っ直ぐ見つめると、紗世は私から視線をそらして

「私達はアキ様を助けようと…」

その言葉を聞いて、繚に何を言ったのか想像できた。

前髪をかき上げながらクシャッと握り

「その気持ちは嬉しいけど、勝手なことはしないで」

淡々と告げた。

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