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12cm~越えられない距離~

第13章 認めなさい!!~晶side~

私の言った事にショックを受けたのか、紗世たちは真央に諭されて帰っていった。

紗世たちがいなくなると、繚が一言

「こわっ!!」

…だよね。

「ごめん。嫌な思いさせたね」

あの子達が繚に向かっていったのは、私に原因があるからなんだろう。

「いや。大丈夫だから」

繚は笑って言ってくれるけど…それでも、もっと強くならなきゃな…。

そんな事を考えていると、繚が真央に話しかけた。

「真央、サンキューな」

真央は首を振ると、苦笑いを浮かべて

「適当なこと言って、その場しのぎすればいいのに。繚平くん堅物だねぇ」

あぁ。私が声かける直前に話してた内容か。

「そうすると、次めんどくさいだろ?人の目気にしながら会うのもバカらしいし」

うん、繚らしい意見だね。

納得した私とは逆に、真央は面白がって言った。

「そんなにアキに会いたいの?」

はぁ!?何で!?何でそう取るの?

「ん。俺、アキが好きだから」

繚の言葉を聞いた瞬間。

全身の血が頭に集まったんじゃないかってくらい、頬が熱くなる。

真央と目があって…うわ、目、見開かれた!!

ヤバい!!

うつむいたまま、全力疾走でその場から逃げ出した。


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