テキストサイズ

12cm~越えられない距離~

第15章 夏休みの始まり

《真央side》

繚平くんがお店からいなくなると、おばちゃんが聞いてきた。

「それで?何が買いたいの?」

今日の目的は、花火大会に使うアクセサリー。

繚平くんが作ったもので、アキを可愛く変身させようと考えてる。

本人いるところで買えないから、本当におばちゃんに感謝です!!

「アキ、どれがいいと思う?」

アキに振ると、棚を見ながら眉を寄せた。

「どれって言われても…」

「んーと、浴衣着るんだから、和っぽいのが良くない?」

って言っても、木工品でアクセサリーってあんまり種類がないなぁ…。

うーん、と悩んでいると

「バレッタはどう?」

とおばちゃんが聞いてきた。

「髪短くても、編み込みして止めれば形になるわよ?」

「うん…。それもいいんだけどねぇ」

アキを見ると、バレッタを手に取っていて。

え!?それ選ぶの!?

木工のバレッタって、渋いっていうか…浴衣に映えない気がする。

どうせなら可愛くしたいんだけど!

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