テキストサイズ

12cm~越えられない距離~

第2章 意外と…

値札に糸を通して、ネックレスに引っ掛けていく。

そんなに数がある訳じゃないから作業はすぐに終わってしまった。

何気なく顔をあげて…すると。

あれ?あの子…

店内にいる女の子に目がいった。

ジーンズにボーダーのカットソーって特に珍しい格好でもないけど、何だかすごく目を引く。

足がメチャ長い。スタイルいいよな…。

不意に彼女が横を向き、やっとそこで誰だかわかった。

根本さんだ。

いつも制服姿しか見てなかったから気付かなかったけど、パンツ姿だと足の長さが際立って、何かカッコいい。

死角にはいるのか、根本さんは俺に気付いてないみたいで…どうしようか。挨拶するべき!?

悩んでるうちに他のお客さんのレジを頼まれ…挨拶のきっかけを失ってしまった。

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