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12cm~越えられない距離~

第2章 意外と…

他のお客さんのレジをしながら、ちょいちょい根本さんを目で追ってしまう。

キャラクターもののボールペンやメモパットを見てる。

あ、微笑んだ。

キャラものを使うイメージじゃなかったんだけど、そうでもないのかな。

「繚平、さっきの出来た!?」

突然母親が顔を出してきて、思わずのけ反ってしまった。

「何してんの!?顔、にやけてる」

「何でもない!!出来てるから!!」

商品を指差して母親を追い払い…ふぅと息をつくと口元を触ってみる。

にやけてる!?何で!?

後ろの壁に掛けてある鏡を覗きこみ…何だよ、普通じゃないか。

またおちょくられたのかと小さいため息をこぼす…と。

「レジお願いします」

お客さんが声をかけてきた。

「あ、はい。お待たせしました」

急いで振り返ると

「あ!?」

俺を見て小さく声をあげた根本さんがいた。



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